バッグや食料品と違って、衣類というのはデザイン自体が大切だとはいえ、サイズが重要なのは当たり前のことです。先日ネットでも話題になりましたが、大きいサイズのワンピースを購入するには、同じデニムでも店や種類によって同じインチ数でもウエストからヒップ、足のラインに至るまで酷いと数センチの違いがあるのが当たり前の世の中。インスタ映えを狙って、それでもいちいち店に出向いて試着して、歩き回ってどれを買うのか決めて、と、そういうのはこの忙しい世の中で本当に面倒くさいのも確か。太って見える服装は、最初は慎重に靴下や簡単なアンダーシャツなんかを買っていた私ですが、ある日とうとう購買意欲に負けてしまいました。「ラインが綺麗だけどそんなにぴったりフォルムでもないし」「欄外に書いてあるサイズの表記もとても丁寧」「ここまで好みにぴったりくるナチュラルファッションって探し回ってても見かけたことがない」「有名なお店だし」見た時からすでに40代のナチュラルファッションが頭の中に広がるのは背中を押す理由だらけでした。購入ボタンをポチリと押して、届くのを楽しみに待ちました。なのにそれがそれが届いてビックリ。材質?確かに書いてありました。でも。「えー、なんでこんなペラペラな布地なの?」サイズも、ラインも、着た感じも丁度いい。けれどまるで肌触りが安物の肌着。オシャレ感よりも貧乏たらしい生活感。一度洗えば型崩れしてすぐに毛玉にもなりそうなものでした。色合いも全然違います。美人モデルを使った撮影のプロの写した写真を、それこそ極上の画像加工で仕上げた写真というわけだったのです。思えばセール期とはいえ何故これがと思うほどにお買い得だったことを思い出します。もし店頭で実物を触れば見向きもしないようなものであったのは明らかでした。とても外には着ていけないし、家で着るには大仰しいし、でも袖も通さないのに捨てるのは惜しいと、しばらくの間はタンスの肥しとなっていただきました。勉強代と思えるような価格だったのがせめてもの救いではあったのですが、再チャレンジの意欲はあれからなかなか出ませんね。