マダム世代は布越し見せが鉄則

イタリアやフランスをはじめ、ヨーロッパのラテン色が強い国ではマダム世代でも堂々と日に焼けた肌を露出し、その年齢ならではの貫禄あるゴージャスな肌見せファッションに身を包んでいます。
が、一方私たちが住む日本でそれを真似しようとすると、よほど自分自身という素材に自信があるが有無を言わさぬ迫力があるかのいずれかでなければ、なかなかサマになっているという境地に達するには難しいものがありますよね。
それはひとえに年齢を重ねた女性は露出滑るべきではないという古くからの慣習によるものが大きいのかなとも思うのですが、50代女性だってナチュラルファッションで品良くを損なわず肌見せファッションをモノにできるのです。

ではそのコツとは何なのか。はっきり申し上げると、プラス1枚の重ね着です。
「え、重ね着なら肌を見せられないじゃない」とお思いのあなた、少し早計ですね。重ねるのはシフォンや目の細かいネット素材など、生地を通して素肌が透けて見えるもの。
隠しながらも肌を見せるというその大きいサイズのレディースの着痩せテクは服を大きめで、古くは平安時代まで遡ります。
当時、貴族の男女はシルエットはなんとなくわかる薄布や暖簾越しに逢瀬を重ねました。見えるようで見えない、見えないようで見えるというのは見る側にとってもっとも印象的な表現手段であり、シアーな布を一枚重ねることでファンデーションのように素肌のアラを隠す効果もあるのです。

そして全てを明らかにしない控えマナ部分に品格が漂い、ナチュラルファッションで大人女性のオシャレが叶うというもの。
肌見せ=露出ではないというこの数式、マダム世代は是非ともマスターすべきおしゃれの法則なのです。